服選びから試着まで、AIがスタイリング

AIを活用したサービスの大きな目標のひとつに、それまで「行く」ことが当たり前だったことを自宅にいながらでもできるようにしたことがあげられます。衣食住のうち「衣」の服選びは代表格です。購入希望の商品が自分の身体にフィットするか、似合うかは実際に店舗に行ってみなければわからず、往復に時間をかけて赴いたものです。その当たり前を、AIはどのように変えたのでしょうか。

1、70の質問+顔社員でスタイリストが服を選んでくれるサービス

あるサービスでは嗜好や体型・予算に応じた洋服・靴・ファッション雑貨を採寸・スタイリングし自宅に届けてくれるサービスで注目されています。届いた商品は試着をし、気に入った商品のみを購入し、残りは返品します。選ぶ過程においてはスタイリストに質問します。この過程からAIは利用者ごとに機械学習を繰り返し、利用するごとにマッチング精度がアップするという流れです。

洋服棚のなかから自分で選び、鏡の前に立って「あ、今日の着こなし問題ないな」と自分で判断する。そこにAIとスタイリストという専門家の目を入れていきます。商品代金に加えて1回あたり2900円のスタイリング料のみ、配送料や返送料は無料という好待遇です。

2、子ども向けのバーチャル試着サービスも

AIを駆使したスマートフォンひとつで子どもの試着体験を可能にするサービスもあります。採寸の時間すらストレスになる子どもに似合う服を探すのはこれまで一苦労で、いかに飽きないように機嫌を取りながら短期間でさっと終わらせることも。

このサービスでは、スマートフォンで撮影した子どもの前身の画像をアップデートするだけで、AIが商品の試着イメージを生成します。一連の動作にかかる時間はなんと5秒。子どもにとって、飽きる時間などありません。

3、コロナ禍からの挽回期はAI服選びサービスのチャンス

2020年からのコロナ禍でテレワーク(リモートワーク)が一般的になりました。プライベート面でも暫くあたらしい衣服を購入していないという人も多いですが、それ以上に目立つのはスーツやビジネスシューズの売上急落のようです。ビジネスの世界でリモートワークは5年以上前から必要性が唱えられていたものの、なかなか浸透しませんでした。今後、リアルな商談や交流会、夜の付き合いなども増えていくと思われますが、すっかり定着したリモートワークも根強く残っていくと考えられます。

スーツに関しては「採寸」という大切な作業があります。腕のリーチやウエストを測り、スーツの下地を合わせていく作業です。これらは店舗に行って測るのが常識でしたが、最近のアプリは全体写真などから体型を自動測定するため、離れていても採寸が可能になりました。

復活していくビジネススーツ需要ですが、「もうコロナは終わるぞ!」とスーツや靴を買い始めるのはリスクが高いです。結局棚にかけたままで、リモートワークで仕事をすることも多いでしょう。そこに返品不要や、スタイリングといったオプション機能があれば、更に支持を得られるのでは間違いないでしょう。

今後はこの発想に付帯する新市場として、赤ちゃんの衣服や車いすに乗って身体を動かしづらい高齢者の方、ペットなどにも応用していけそうなサービスだと考えられます。

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