GPU使用率の目安は?確認方法と使用率の下げ方・上げ方を解説

「最近パソコンの動作が重くて、ゲーム中にカクついたり動画編集で止まったりする」と悩む方も多いでしょう。その原因は、CPUやメモリではなくGPU使用率であることも。
GPU使用率とは、グラフィック処理を担当するGPUが、どれだけの処理能力を使っているかを示す数値のことです。たとえば、重い3DゲームやAI処理中に使用率が高くなるのは正常ですが、アイドル時でも常に高いままだと何かしらの問題が起きているサインです。
本記事では、GPU使用率の理想的な目安から確認方法、「高すぎる」「低すぎる」場合の具体的な改善策までをわかりやすく解説します。
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GPUの使用率とは?

GPUの使用率とは、グラフィック処理を専門に行うGPUが、現在どの程度の能力を発揮しているかを示す指標として扱われます。この数値を見ることで、PCが処理しているタスクに対してGPUの性能が適正かどうかを判断できます。
ゲームや動画編集などの高負荷な作業中は使用率が高くなるのが正常であり、通常は90%以上で稼働している状態が理想的です。
GPU使用率の目安
GPU使用率の理想的な目安は、実行しているタスクによって異なります。たとえば、3Dゲームをプレイ中の場合、GPUの性能を最大限に引き出せている状態である90%から100%が目安です。
もしゲーム中に使用率が70%や80%でfpsが伸び悩む場合、他のパーツがボトルネックになっている可能性が考えられます。以下の表でGPU使用率の目安確認しましょう。
GPU使用率 | 状態・シーン | 判定 | 備考 |
|---|---|---|---|
0〜10% | アイドル時(デスクトップ表示のみ) | 正常 | 何もしていない時の理想的な状態 |
10〜30% | 軽作業時(ブラウジング、動画視聴) | 正常 | 一般的な使用での適正範囲 |
30〜60% | 中負荷作業(軽めのゲーム、動画編集) | 正常 | タスクに応じた適切な使用率 |
60%以上 | アイドル時 | 要確認 | バックグラウンドプロセスやマルウェアの可能性 |
70〜80% | 重いゲームプレイ中(fpsが伸びない) | 要確認 | CPUなど他パーツがボトルネックの可能性 |
90〜100% | 重いゲームプレイ中(fps安定) | 理想 | GPUの性能を最大限活用できている状態 |
95%以上 | 常時張り付き | 要確認 | 性能不足または設定・ドライバの問題 |
不安定に変動 | ゲームプレイ中 | 要確認 | ドライバやゲーム設定の問題の可能性 |
GPU使用率は、数値そのものだけで判断するのではなく、「どんな作業をしているか」とセットで見ることが重要です。GPU使用率の数値は、パソコン全体のバランスを見直す指標として活用すると、より安定したパフォーマンス維持につながります。
GPU使用率が高すぎるのは危険なのか?

GPU使用率が高い状態は、危険に思えるかもしれませんが、高負荷な処理を行っている際に100%近くまで上昇するのは正常な挙動です。たとえば、最新の3Dゲームや映像レンダリングでは、GPUがフルに働くことで処理を高速化しており、この状態自体に問題はありません。ただし注意すべきなのは、「使用率」ではなく「温度」や「安定性」です。
安全に使用できる目安は次の通りです。
- 温度: 通常は70〜85℃が許容範囲。90℃以上が続く場合は冷却対策が必要
- 電力/電圧: 定格(TDP)内で動いていれば問題なし。OCや電圧上げすぎは不安定化の原因
- サーマルスロットリング: 温度が高すぎると自動でクロックが下がる保護機能。頻発時は冷却改善を
- ファン回転音や振動: 過度な高回転が続く場合は摩耗・騒音のリスクあり。異音には早めの対応
また、使用環境によっては「高すぎる使用率」が異常を示すこともあります。たとえば、アイドル時や軽い作業中にGPU使用率が高い場合は、以下の原因が考えられます。
- バックグラウンドで不要なアプリやプロセスが動いている
- ドライバの不具合やバージョンの不一致
- マルウェアなどの不正な動作
さらに、GPU使用率が高いのにfpsが伸びない・動作がカクつくといった症状がある場合は、CPUやメモリが足を引っ張っている「ボトルネック状態」の可能性があります。設定やドライバを見直すことで、改善するケースも多いです。
つまり、GPU使用率が高いこと自体は悪いことではなく、「温度・安定性・他パーツとのバランス」が取れているかどうかが、カギになります。
使用率が低すぎるのも危険
GPU使用率が高すぎることとは逆に、本来高い負荷がかかるはずの場面で低い状態が続くのも問題です。
この現象は、CPUの性能不足などが原因でGPUに十分な処理を渡せず、GPUが本来の性能を発揮できていない「ボトルネック」と呼ばれる状態を示唆しています。
この状態を正確に把握するためには、GPU使用率の監視が必要です。Windowsでは、「タスクマネージャー」を開くことでリアルタイムの状況を確認できます。
より詳細なログやモニタリングが必要な場合は、NVIDIA製GPUであれば専用ツールなどを利用して、ベンチマーク中の使用率の推移を見る方法もあります。
【画像付き】GPU使用率の確認方法

GPU使用率の確認は、Windowsに標準で搭載されている「タスクマネージャー」を利用するのが最も簡単な方法です。
タスクバーを右クリックして「タスクマネージャー」を選択するか、「Ctrl+Shift+Esc」キーを同時に押して起動します。
次に「パフォーマンス」タブをクリックし、左側のリストから「GPU」を選択すると、現在の使用率がグラフで表示されます。

ここでGPU使用率が高い、あるいは常に100%に近いなど、動作がおかしいと感じた場合は、何が原因で負荷がかかっているのかを「プロセス」タブで確認できます。

GPU使用率が高くなる原因
GPU使用率が高くなる主な原因は、GPUに高い負荷がかかる処理を実行していることです。3Dゲームや高解像度の動画編集、AI関連の計算などは、GPUの性能を要求するため、使用率が100%近くになるのはごく自然な現象です。
ここでは以下の3つの原因から挙動をチェックしましょう。
- 高負荷な処理を実行している
- GPUのスペックが低すぎる
- GPUドライバの不具合が起きている
原因 | 01 |
高負荷な処理を実行している
GPU使用率が高くなる最も一般的な原因は、3Dゲームのプレイ、4Kや8Kといった高解像度の動画編集・エンコード、3Dモデリング、AIの機械学習など、グラフィック性能を大量に消費するタスクを実行していることです。
GPU内の膨大な数のコアを利用して並列計算を行うため、GPUは設計通りに最大限の能力を発揮しようとします。その結果、使用率は90%から100%に達することが多く、これはGPUが正常に機能し、その性能を十分に引き出せている状況なので、正常な挙動と言えます。
原因 | 02 |
GPUのスペックが低すぎる
実行したいタスクに対して、搭載しているGPUの性能が不足している場合も、使用率は常に高い状態になります。
例えば、最新のグラフィックが美麗なゲームを、古い世代のGPUでプレイしようとすると、GPUは常にフル稼働状態になっても快適なフレームレートを維持できません。これは、GPUが処理すべきデータ量に性能が追いついていないために起こります。
解像度やフレームレートを調整し、スペックに合った設定でプレイするようにしましょう。
原因 | 03 |
GPUドライバの不具合が起きている
GPUを制御しているソフトウェアであるドライバに不具合が発生していると、GPU使用率が異常に高くなることがあります。ドライバが古かったり、破損していたりすると、GPUの性能を適切に引き出せず、特定の処理で無駄に高い負荷がかかるのです。
また、ドライバの不具合は、GPUメモリの管理が非効率になる、あるいはGPUの温度センサーが誤作動を起こして冷却ファンの制御がうまくいかなくなるなど、パフォーマンス全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
このような場合、ドライバを最新バージョンに更新するか、一度クリーンインストールし直すことで問題を解決します。
GPU使用率を下げる4つの方法

GPU使用率が高い状態が続く場合、PCのパフォーマンス低下や消費電力の増加につながるため、対策が必要です。ここでは4つの方法を紹介します。
- 不要なアプリ・バックグラウンドプロセスを終了する
- グラフィック設定・解像度を下げる
- GPUの性能を向上させる
- 冷却環境を整える
POINT | 01 |
不要なアプリ・バックグラウンドプロセスを終了する
PCの操作に直接関係ないアプリケーションやプロセスがバックグラウンドで動作していると、GPUリソースを消費し、意図せず使用率を押し上げる原因となります。
特に、ブラウザでYouTubeなどの動画を再生したままにしていたり、複数のタブを開いていたりすると、それだけでGPUに負荷がかかることがあります。
タスクマネージャーの「プロセス」タブを確認し、使用していないにもかかわらずGPUリソースを消費しているアプリを見つけたら、選択して「タスクの終了」をクリックすることで停止できます。
POINT | 02 |
グラフィック設定・解像度を下げる
ゲームや動画編集ソフトなどのアプリケーション内でグラフィックに関する設定を下げることは、GPUの負荷を直接的に軽減する方法です。
具体的には、
- 画面の解像度を一段階下げる
- テクスチャ品質や影の描写
- アンチエイリアシングといった項目を「高」から「中」や「低」に変更
これにより、GPUが一度に処理するデータ量が減り、使用率に余裕が生まれます。
また、NVIDIAコントロールパネルで設定できる「低遅延モード」をオフにしたり、個別のプログラム設定を調整したりすることも、GPU負荷の軽減につながります。
POINT | 03 |
GPUの性能を向上させる
現在使用しているGPUの性能が、プレイしたいゲームや使用したいソフトウェアの要求スペックに満たない場合、設定の調整だけでは限界があります。
このような状況では、より高性能なグラフィックボードに買い換えることが根本的な解決策です。
新しいGPUに交換することで、同じグラフィック設定でも処理に余裕が生まれ、結果的にGPU使用率が安定し、より快適な動作が期待できます。
POINT | 04 |
冷却環境を整える
GPUは高負荷時に多くの熱を発生させ、温度が高くなりすぎると「サーマルスロットリング」という保護機能が働き、性能が意図的に低下させられます。
この状態では、GPUは本来の性能を発揮できず、結果として処理が追いつかなくなり使用率が高いままパフォーマンスが落ち込むことがあります。
対策として、PCケース内のエアフローを改善するためにファンを追加したり、GPUのヒートシンクやファンに溜まったホコリを定期的に掃除したりすることが重要です。特にノートPCは排熱が苦手なため、冷却台やシートを使用するなどの工夫が効果的です。
GPU使用率を上げる3つの方法

GPU使用率を下げることに着目しがちですが、使用率が低すぎるのも問題なのです。ここで紹介する3つの対策を講じて、GPUの使用率を適正化しましょう。
- 電源設定を「高パフォーマンス」に変更する
- ドライバとソフトを最新状態に保つ
- ゲーム・ソフトの設定を最適化する
POINT | 01 |
電源設定を「高パフォーマンス」に変更する
GPU使用率が上がらない原因の一つに、Windowsの電源設定が「省電力」や「バランス」になっているケースがあります。
これらの設定は消費電力を抑えるために、CPUやGPUの性能に制限をかけることも。特にCPUの性能が制限されると、GPUに処理命令を送れなくなり、結果としてGPUが待ち状態になって使用率が上がらない「ボトルネック」現象が発生しやすくなります。
この問題を解決するには、コントロールパネルの「電源オプション」からプランを「高パフォーマンス」または「究極のパフォーマンス」に変更します。
POINT | 02 |
ドライバとソフトを最新状態に保つ
GPUドライバやゲーム・ソフトウェアが古いバージョンのままだと、最新のハードウェアに最適化されておらず、性能を十分に引き出せないことがあります。
グラフィックドライバは、新しいゲームのリリースやソフトウェアのアップデートに合わせて、パフォーマンス向上やバグ修正を含む更新を定期的に提供しています。
ドライバを常に最新の状態に保つことで、GPUが効率的に動作し、使用率が適切に上昇するようになります。同様に、使用しているソフトウェア自体も最新版にアップデートすることで、GPUの活用効率が改善される場合があります。
POINT | 03 |
ゲーム・ソフトの設定を最適化する
ゲームやソフトウェア側の設定が、意図的にGPUの性能を制限している場合があります。
例えば、「フレームレート制限」がモニターのリフレッシュレートよりも低い値に設定されていると、GPUはその上限フレームレートを維持するのに必要な分しか動作せず、使用率が低くなります。
また、「垂直同期」機能が有効になっている場合も、フレームレートがモニターのリフレッシュレートに固定されるため、GPUに余力があっても使用率は上がりません。
これらの制限を解除したり、グラフィック設定をより高品質なものに変更したりすることで、GPUにかかる負荷がシームレスとなり、本来の性能を発揮できるようになります。
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