全体像と各画面の役割 | 計算クラスター
計算クラスターでは、ブラウザで開く「Web管理ポータル」と、SSHで接続する「ジョブ実行サーバー」を使います。
利用の設定やポイント管理はWeb管理ポータルで、コードの準備やジョブの投入はジョブ実行サーバーで行います。
この記事では、それぞれの役割と、計算を始めるまでの流れを説明します。
目次[非表示]
Web管理ポータルとジョブ実行サーバーの使い分け
操作する場所 | 主に行うこと | 操作方法 |
|---|---|---|
Web管理ポータル | ポイントの購入、ストレージの設定、SSH接続の準備 | ブラウザで画面を開いて操作 |
ジョブ実行サーバー | コード・データの準備、ジョブの投入、状態・ログの確認 | SSHで接続し、コマンドを入力 |
まずWeb管理ポータルで利用の準備を済ませ、その後、ジョブ実行サーバーへ接続して計算を進めます。
Web管理ポータルの役割
Web管理ポータルは、ブラウザから利用する管理画面です。アカウント情報の確認・変更や、利用開始に必要な設定を行います。

アカウント・ユーザーの管理
プロファイル情報の変更や、セキュリティ設定などを行います。
ポイントの購入・残高確認
利用料金の支払いに使うポイントを購入します。個人ポイント・グループポイントの残高や、利用履歴も確認できます。
ストレージの設定
コードやデータを保存するストレージの初期設定と、容量の追加を行います。
SSH接続の準備
ジョブ実行サーバーへ接続するために、以下の操作を行います。
- アクセスサーバー用の公開鍵を登録する
- ジョブ実行サーバー用の秘密鍵をダウンロードする
- 接続設定が記載されたconfigファイルをダウンロードする
取得したファイルは、手元のPCに保存して設定します。
詳しい手順は、以下の記事をご確認ください。
→ SSH鍵の登録
→ SSH接続の準備|configファイルの取得と設定
SSH接続(ジョブ実行サーバー)の役割
ジョブ実行サーバーは、コードやデータの準備、計算ジョブの投入、実行状況の確認を行うための環境です。
手元のPC(クライアント端末)から、コマンドラインを使ってSSHで接続します。
実際の計算処理は、ジョブ実行サーバーとは別の「計算ノード」で行います。ジョブ実行サーバーからジョブスケジューラー(Slurm)にジョブを投入すると、計算ノードに割り当てられ、実行されます。
ジョブ実行サーバーでできること
ソースコード・データセットの配置と編集
手元のPCから、Pythonスクリプトなどのソースコードや学習用データセットを転送・配置します。
転送には、scpやrsyncなどのコマンドを使用します。
配置したコードは、ジョブ実行サーバー上でnanoやviなどのエディタを使って編集できます。
Singularityコンテナ環境の構築
実行に必要なモジュールを読み込み、コンテナイメージ(SIFファイル)をビルドします。
計算ジョブの投入(sbatch)
実行する処理とSlurmへの指示をジョブスクリプトに記述し、ジョブ実行サーバーからsbatchコマンドで投入します。
投入したジョブは、Slurmによって計算ノードに割り当てられ、実行されます。
ジョブの実行状況・ログの確認
squeueコマンドで、投入したジョブの状態を確認します。
RUNNING:実行中
PENDING:実行待ち
また、標準出力ログや標準エラー出力ログから、処理の進捗やエラーの内容を確認します。
ジョブ実行サーバーの利用上の注意
ジョブ実行サーバーは、全ユーザーが共有する開発準備・ジョブ管理用の環境です。
システム全体の性能低下や他のユーザーの作業への影響を防ぐため、ジョブ実行サーバーでの高負荷な処理は禁止しています。
高負荷なPythonスクリプトの直接実行や、大規模なコンテナビルドなどが該当します。
プログラムの修正やデータ転送はジョブ実行サーバーで、負荷の高い計算処理はSlurmを介して計算ノードで行うようお願いいたします。



